あのさ。
福島県をはじめとする、農家のみなさん。畜産業のみなさん。
みなさん、騙されてます。
「風評被害」じゃありません。
みなさんが精魂込めて作った野菜、丹精込めて育てた家畜は
「汚染被害」にあったんです。
みなさんの畑に ヨソから誰かがやってきて、ゴミをぶちまけたら腹が立つでしょう。
放射能は目には見えませんが、それと同じことをされているんです。
みなさんの畑に ヨソから誰かがやってきて、毒をばらまいたら
「出荷できなくなった」と思うでしょう。
放射能は目には見えませんが、それと同じことをされているんです。
毎日、毎日、放射能っていう毒が、
空からパラパラ降ってきて、
土や水といっしょに、作物が、家畜が、
その毒を吸い込んでしまっているんです。
見た目には、わかりません。
昨日までとまったく同じ キャベツやほうれん草に見えます。
でも、それはもう 汚染されているんです。
国は、いちばんさいしょに
「汚染されてるから出荷停止」
と言いました。
このときの、みなさんの抗議は正しかったと思います。
放射能汚染の度合いは 地域ごとに違います。
だから、もっと細かい区切りで調査をし、出せるものは出せるようにしてほしい。
その通りです。
ところが、政府は 調査をしなおす前に ひとつ余計なことをしました。
【暫定規制値】というものを作ったんです。
これは、「この値以下なら食べても安全」という基準であるかのように
TVで言っているかもしれませんが、実は、まったくそうではありません。
厚生労働省の見解で、「食べても安全という意味ではない」とはっきり言われています。
だって、この規制値に沿って、水を飲んだり、野菜を食べたりしていると
一年間で17ミリシーベルトの被曝をすることになってしまうんです。
これは、原発の中で働いている人の3年分以上の被曝量です。
被曝量の検査を受けることも、健康調査をされるわけでもない
一般の人が 浴びて良い放射能の量ではありません。
いま、せっかく出荷され、スーパーに並んでも
みなさんの地域の野菜が敬遠されてしまう理由は
この、【暫定規制値】にあります。
こんな基準で販売されている現状では、福島の野菜を買いたいと思っても
(もしかしたら、まるっきり汚染されていないかもしれないけれど
食べたら年間17ミリシーベルトの被曝となる野菜かもしれない。)
そう、思ってしまいます。
消費者は、安全かどうかがわからないから買わないんです。
政治家の人が、みなさんの目の前で野菜を食べてみせて
安全をアピールしたそうですね。
でも、そんなの何のアピールにもなりません。
こういった微量な放射能は 積み重なって量が増えていくのが恐ろしいんです。
一度くらい食べたって、死んだり病気になったりしないのは誰でも知っています。
ついでに、もし被害が出るとしたら、5年後や10年後の話だということも知っています。
みなさん
みなさんは、もっと規制値を厳しくするよう、政府に要請する必要があります。
多くの農家の方たちは、無農薬や減農薬に取り組んだり、栄養豊富な土にするために
長年ものすごい努力をされてきたではありませんか。
その誇りをもって、消費者が安心して購入できる値にするよう、
声を大にしていただく必要があると思います。
「せっかく作ったからといって、毒だったら出荷できないのは当たり前じゃないか。」
「本当に安全なものしか流通させない」
「流通できない分の、汚染の被害を賠償しろ」
そう言っていただかなくてはなりません。
なぜなら・・・・
今のままで良しとしていると、
◎いま福島の野菜を買わない層の人たちは、今後、永遠に福島の野菜を買いません。
◎土壌を浄化していく必要がありますが、出荷できているならいいだろう、と、後回しにされる可能性があります。
◎将来、ご自分達に健康被害が生じたときに、放射能との因果関係を言いにくくなります。
いま、目先のことだけ考えていると
「基準は厳しすぎる」
そう言いたくなる気持ちもわかります。
放射能は目に見えませんから、食べていきなり死ぬような毒ではありませんから、
なんでもないじゃないかと 思いたい気持ちもわかります。
でも、そうじゃないんです。
チェルノブイリの事故から25年が経っていますが、
そのとき放射性物質が降り注いだベラルーシ共和国では
いまでも、まだ、子ども達への健康被害が重大な問題になっています。
アメリカの劣化ウラン弾による放射能汚染を受けたイラクでは
障がいのある子、奇形の赤ちゃんが生まれているという話もききます。
これまで、一心に農業や畜産業に携われてきたみなさんを
そんなことの「加害者」にしたくありません。
「風評被害」というコトバを流行らせることで
政府やマスコミは
真面目に働いているみなさんと 消費者を
対立させようとしています。
本当は いい加減な基準をつくった政府、放射能をぶちまけた東京電力が悪いのに
いつの間にか、汚染問題の輪の中からすり抜けてしまっています。
そんなことを許していいのでしょうか。
もう一度言います。
「風評被害」ではありません。
「汚染被害」です。
どうか騙されないようにしてください。
よくぞ言ってくれました。
思ってること、そのまんまです!
風評被害という言葉を使って問題をすりかえられているというのにー。
はじめまして。コメントをありがとうございました。
共感していただけて嬉しい。書いてよかったです。
ありがとうございます。
正しい理解が進んで、福島の被害者の方達が
きちんとした補償とケアを受けられること。
そして 一日も早く
美しい福島を取り戻すことができることを
痛いほど願っています。